火事にならなければその真価・ありがたみを全く感じない火災保険。
初めて賃貸住宅に住む人や、持家を購入する人は、できるだけ諸経費を抑えたいと思って、【火災保険に加入しなくても良いのでは?】って一度は思ってこの記事を読んでくれているはず。
きっとね・・「火災保険 加入しない」と月100件しか検索されない弱小キーワードを検索してくれて、この記事に来てくれたんだと思うですよ。
火災保険に加入しないベストな方法があるんではって思って・・・
その証拠に知恵袋なんかにも、火災保険の加入しない方が良いなどの質問もあったりします。少しでも安くなるなら・・・って考えていませんか?
しかし!
もし一瞬でもそのようなことを考えているのであれば、今すぐその考えは捨てましょう。
なぜならあなたは火事になった瞬間に一瞬で人生積みます。
火災保険はあくまでも人生が借金地獄にならない為のセーフティネットって言うことで必要経費として計算しておきましょう!
だから必ず加入すべきです。
前置きが長くなりましたが、火災保険に加入しないと人生が積む3つの理由を具体的に解説していきたいと思います。
Contents
賃貸で火災保険に加入しないと人生が積むたった1つの理由
賃貸では持家よりも必ず火災保険に加入しましょう。というより強制加入です。
賃貸住宅では自分が原因で火災の原因になってしまった場合、大家さんと原状回復の契約により、責任を取らなければなりません。
これを借家人賠償責任(しゃっかにんびしょうせきん)と言います。
知恵袋の回答には、失火責任法(しっかせきにんほう)という、寝たばこなどの重過失が無い限り、隣の家が火事になっても賠償責任を負わなくて良い法律があるのですが、賃貸住宅でもコレに該当するというひどい回答がありました。
失火責任法は賃貸住宅には該当しません!よって火事の原因のあなたが必ず責任を負わなければなりませんのでご注意ください!
アパートなどの賃貸住宅で火事が起きた場合は、借りている部屋以外のも被害が及びますから、大家さん以外のほかの賃貸人にも責任を負わなければならないと言うことを知るべきです。
不動産屋などから提示される火災保険の内容はこのようになっております。
賃貸人の火災保険の内容
☑借家賠償責任保険(大家さんに払う保険。)
☑個人賠償責任保険(ほかの賃貸人の財産に対して払う保険)
☑家財保険(自分達の財産をまもるためもの)
この3つにプラスして、地震保険が入ります。
借家賠償責任保険の保険金額は、大家さん・物件の資産価値によって変わります。
保険金が高ければ高いほど保険料は高くなります。
ここは大家さん次第になりますから、ここの保険金額を不動産会社に確認しましょう。
ちなみに私は1,000万円掛けてもらっております。(私は大家業でもあります)
火災保険に加入しない、入居者はお断りです!
個人賠償責任は大家さんが関係してくるところではありません。
大家さんが依頼している管理会社が設定しますから、ここの保険金額をチェックしておきましょう。
自分たちが加入する家財は、自分たちの所有している財産を再び購入するときに、いくらかかるかを計算すれば自ずと金額が見えてきます。
多くの場合家財500万円という保証が多いのですが、独身者に果たして500万円も必要なのでしょうか?ここの金額が減らせれば、火災保険の金額を減らすことができます。
不動産会社で必要な保険金を確認しておくことで、次でご紹介する行為が行えるようになります。
不動産屋に勧められる火災保険に入るべき?
不動産会社が提示した火災保険の多くは2年で15,000円~2万以上の火災保険でしょう。ちょっと高いなって思いませんか?
そう思ったら相見積もりです!
相見積もりを行う為には、不動産会社が提示する保証内容をチェックする必要があります。
不動産会社が提示する保険には必ず加入しなければならないというわけではありません。
賃貸借契約書上の入居日までに火災保険に加入できれば、不動産会社が提示する火災保険に保険しなくても良いのです。
不動産会社は仲介手数料が家賃の1ヶ月分だけでは少なすぎるので、本来不必要な家財保険を紹介して、保険会社からキックバックをもらって稼ごうとします。(全部の会社とは言わないが)
大家からして見れば、借家賠償責任保険(大家さんに払う保険。)を必要な保証に入ってもらえればかまわないわけであって、家財などの財産の保険はどうだって良いのです。
だから不必要な家財保険にすごくお金を掛けてしまわないように、借家賠償責任保険だけは同じ条件で、別の保険で相見積もりを取るって方法もあります。
家財にお金を掛けすぎて失敗した例をご紹介します。
「そんなに家財はないんですけど……」。東京都内のIT会社に就職して賃貸マンションを借りた中西裕太さん(仮名、23)は首をかしげる。不動産業者で「勧められるまま契約した」という家財保険の保険金額は261万9000円。「家電は安いモノしかないし、新調したスーツなどを入れても家財はせいぜい70万円くらい」という。2年契約の保険料は1万5000円だった。
出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZZO7027903023042014000000/
独身者なんて家財は100万程度でOKなんですよ。
それなのに大手の火災保険の平均ときたら、1,000万円の家財保険を掛けているって言い張るから・・・みんな金持ちかよ。
ニッセイ同和損害保険の代理店で見積もった保険金額は世間の平均よりも多そうだが、実は同社が世帯主の年齢と家族構成からはじき出した家財評価の目安は1250万円と、この夫婦をはるかに上回る。
出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZZO70279030T20C14A4000000/?df=2
正直、家財保険が一番高いですから、そりゃ家財の保証額を多くすれば、火災保険料は高くなるって。4~5万取る気かよ。
火災保険を安くするなら、自分の家財保険にかける金額を下げましょう。
面倒くさい場合は、不動産会社が提案する保険に加入でOK
とりあえず、未加入だけはやめような。(賃貸住宅は火災についてはベリーハードモードです。)
持家でも火災保険は加入すべき3つの理由
火事になったときに、住む場所が無いのに住宅ローンだけ残ってしまう
賃貸住宅は借家人賠償責任があるので、火災保険は強制ですが、持家の場合は火災保険は任意です。
しかし、多くの住宅購入者は住宅ローンを組んで購入します。
もし火事で建物が燃えてしまった場合、火災保険があれば、建物分の住宅ローンを火災保険で払うか、火災保険を利用して、再度新築すると言うことができますが、火災保険に加入しないと、住む場所が無いのに建物分の住宅ローンは消えません。
火災保険に加入していない人が取るべき行動は2つです。
・土地を売って新しい賃貸を探す。
・ダブルローンを組んで、建て替えをする
どちらにしても数千万の借金が残り、人生の大半を意味の無い借金の支払いだけになってしまいますので、持家でも火災保険は加入すべきでしょう。
借り入れしたい銀行によっては、質権設定により火災保険は強制加入のところもある
今では大分少なくなりましたが、住宅ローンを借入れする銀行の契約内容によっては、質権設定(しちけんせってい)が必要になります。
質権設定とは、抵当権同様の担保権の1種で、抵当権は住宅ローンが払えなくなったら、その物件を売却して資金回収をする権利ですが、火災・天災などで、担保になる建物が消滅してしまうと、借入人がローンを支払わなければ、貸したお金が返ってこなくなってしまいます。
そこで消失してしまった建物に対して掛けていた保険金を、購入者よりも優先的に貰えるという権利を質権と言うのです。
質権設定ができなければ、住宅ローンの融資NGと言う銀行もまだ多く存在しますので、火災保険に加入するのが義務になります。
隣の家の火事のもらい火で延焼した場合、隣の人に損害賠償を求められない。(超重要)
上記の2つはあくまでも自分が原因で火事を起こしてしまい、家が焼失してしまった場合の話なので、自分に非があると言うことで納得ができるでしょう。
しかし!持家で火災保険に加入する真の目的は、他人が火事を起こすリスクに備えると言うところが重要なポイントです。
保険会社の人間や不動産屋はしっかりと説明しない人が多すぎます。(不動産屋に取っては知らない人もおおいのでは?)
隣の家が火事になり、そのもらい火で火事になってしまった場合でも相手に損害賠償を求められない失火責任法(しっかせきにんほう)と言う法律があります。
失火責任法ができた背景は、日本の住宅は木造住宅ばかりです。
1度火が燃え上がると、大火事になり1人の責任では追い切れないと言う理由から、民法上では、重過失(寝たばこ・天ぷら料理中に放置)などしなければ、損害賠償を一切負わなくても良いとされてます。
他人のせいで、火事になり、損害賠償を一切請求できないってなると、自分たちの火災保険で再度家を建て直すしかありません。
火災保険に加入していなければ、ゲームオーバーでダブルローンという人生借金で棒に振ることになります。
まとめ:火災保険に加入しない選択肢は辞めておけって話。
この記事で伝えたいこと!
☑賃貸住宅の場合は火事を起こしても責任を負わなくても良いと言う失火責任法の対象外!大家に原状回復義務がある以上、火災保険は加入すべき。
☑賃貸住宅で火災保険が高いのは、自分に掛けている家財保険が原因。不動産が紹介する家財保険は大抵高すぎるので、別の保険会社で相見積もりを取ると安くなる。
☑持家の場合は、ダブルローン・質権設定など理由から火災保険に入った方が良いが、最大の目的は他人の火事で家を燃やされてしまったときのセーフティネットと言うこと。
お金を沢山持っているからと言って火災保険に加入しないのは賢い選択だとはいえません。
とりあえず、一般庶民の人は賃貸住宅や持家問わず、とりあえず火災保険に入ろうな。
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