これからマイホームを購入しようと思っているけど、維持費に一体いくらかかるの?年間いくら貯金すればいいの?って悩んでおりませんか?
悩むのが正常。
家なんか持っていない人にとっては、維持費の費用が一体いくらになるか検討もつかないので、わからないことによる不安で、住宅購入が決断できないのかと思われます。
逆に、維持費の事を全く考えず、月々のローンの支払額が家賃よりも安いぜ!即決するのほうが怖い(笑)
持ち家の維持費は高額になるので、貯金がない人は維持費が払えずにゲームオーバーになってしまう恐れがあるので、今回は維持費の目安を元建売業者が、建売購入した場合の金額を算定させていただきます。
Contents
持ち家にかかる3つの維持費
毎年かかる固定資産税・都市計画税
賃貸ではなく、持ち家を購入するということは資産を手にすることになりますので、その資産に対して毎年「固定資産税・都市計画税」が発生します。
エリアによりますが、土地1,500万・建物1,580万の3,080万の建売住宅であれば、土地が約3万(1/6の減税後)+建物が約12万(新築の減税前)の計15万円程度の固定資産税・都市計画税が毎年かかります。
購入から当初3年間は建物の固定資産税が半額になるので、固定資産税が10万程度で済みますが、減税措置がなくなる4年目以降に跳ね上がるので、毎年15万程度見ておいたほうが無難です。
東京に住んでいる人は、土地の評価が高いので、固定資産税を5万以上見ておいたほうが良いでしょう。
1戸建ての固定資産税の計算法については建売購入時の固定資産税は大体いくら?目安と固定資産税清算金を解説をご覧ください。
(注文住宅でも計算できます。)
ハウスメーカーの10年保証が無くなった後の建物修繕費
上記の内容は税金に関してですが、建物の修繕費も見ておかなければなりません。
ハウスメーカーの構造部分の保証については品確法によって10年保証と定められておりますが、10年以降は自分たちで補修・修繕をしていかなければなりません。
主な費用がコチラ。
十年後以降の補修費
☑外壁工事 約50万~(足場代含まず)築15年以降
☑屋根のやりかえ工事 約50万~(足場含まず)築15年以降
☑防水工事・雨樋修繕 約30万(築10年以降)
☑シロアリ対策・謀議処理 約10万 (築5年ごとがベスト)
過去に業務で現場監督に修繕費の目安・見積した経験と、シロアリについては調べた結果に基づいて算出した内容になるので、大きくはずれていないかと。
ここでポイントなのが、足場代だけで20万円以上するってこと!
外壁工事と屋根のやりかえ工事を別々にやってしまうと、足場代の20万を2度支払う必要がありますが、足場を建てる同時のタイミングで外壁+やねのやりかえ工事を行うと、工事代自体は約100万です。
2回に分けて工事を行ってしまうと、余計な足場代を支払ってしまいますので、足場を組むなら多少高くても屋根のやりかえ工事と、外壁工事を一緒にやることを強くお勧めします。
2階建ての外壁工事・屋根のやりかえ工事を一緒にやると、約120万前後で計算できます。
防水工事を入れて全部で150万前後を見ておけば良いかと。
築20年後の設備交換リフォーム費用。
20年後以降の補修費
☑ユニットバスリフォーム代 約76万(SUUMO調べ)
☑給湯器やり替え 約12万 エコキュートは多機能型であれば40万
☑キッチンリフォーム 約55万 (山商リフォームサービス調べ)
☑洗面化粧台などその他 約50万
主に水回りの取り換え時期が20年と言われておりますので、設備のリフォーム代も貯金しておいたほうが良いでしょう。
この3つのリフォーム代を合計すると150万程度になりますが、その他のトイレ交換・洗面化粧台交換なども入れると200万円ぐらいは必要になってきますね。
ここでは200万を欲しいという前提で、次の計算を行ってきます。
持ち家の維持費に年間いくらかかる?建売を築30年で建て替えする場合で計算してみた。
購入した建売を30年間住み住み続けて場合の維持費の一覧です。
30年後以降の補修費
☑固定資産税・都市計画税 約15万×30年(建物の減価償却費は一切無視)
☑外壁工事 約50万×1回 屋根のやりかえ工事 約50万×1回 足場代20万
☑防水工事・雨樋修繕 約30万×2回(築10年以降)
☑シロアリ対策・謀議処理 約10万×5回 (築5年ごとがベスト)
☑ユニットバスリフォーム代 約76万×1回(SUUMO調べ)
☑給湯器やり替え 約12万×1回 エコキュートは多機能型であれば40万
☑キッチンリフォーム 約55万×1回 (山商リフォームサービス調べ)
☑洗面化粧台などその他 約50万×1回
固定資産税は減価償却費を計算するとややっこしくなるので、大目に見て新築時の固定資産税を30年分として計算し、30年の間に防水工事を2回・シロアリ対策を5回・その他の工事を1回行ったものとして合計値を算出します。
450万(固定資産税)+120万(外壁・屋根工事・足場代)+60万(防水工事2回)+50万(シロアリ対策5回)+76万(ユニットバスリフォーム)+12万(給湯器)+55万(キッチンリフォーム)+50万(その他)=873万円になります。
873万÷360ヵ月は2.425万・・・約25,000円は修繕費として貯金するのがベスト。
ただ固定資産税の450万については、住宅購入の当初10年間はば住宅ローン控除で支払いができる上、建物の減価償却は最終的に25年で、新築時の2割の金額まで固定資産税が減ります。
約12万円の固定資産税が2.4万円になるので、築20年以降には毎年6万程度の固定資産税まで減るはずです。
そういうのも無視した計算による金額なので、実際には月2万円ぐらい修繕費を貯金するほうが良いという一つの結論を出したいと思います。
注意
ここには30年後にやり替えを進められている配管やり替え工事は、30年後に建て替えするので含まれておりませし、外壁関係の工事も1回で済ませております。
30年以上済むってなると、やはり月25,000円以上の修繕費にのぼるでしょう。
【悲壮】家賃よりも安いからといって安易にマンションを買うと維持費で破産します。
30年も戸建てを持ち家にすると800万円以上もかかるのかよって思うかもしれませんが、みんなが大好きなマンションはそれ以上お金がかかるんです。
修繕積立金の額(AX)
例えば、10 階建て、建築延床面積が 8,000 ㎡のマンションの、専有床面積 80 ㎡の住宅を購入する場合は、
・目安の平均値 80 ㎡×202 円/㎡・月 = 16,160 円/月機械式駐車場がある場合の加算額(B)
例えば、購入しようとするマンションに、2段(ピット1段)昇降式の機械式駐車場が50 台分あり、購入を予定する住戸の専有床面積が 80 ㎡、マンション全体の専有床面積の合計が 6,000 ㎡(住戸の負担割合が 80/6000)の場合は、
7,085 円(月額修繕工事費の目安)×50 台 × 80/6000 =4,723 円 となります。
80㎡と通常の3LDKの物件よりは大きいタイプのものになりますが、修繕積立金の約16,000円と、駐車場代の修繕費4,700円を足すと約21,000円の修繕費が、そのマンションに住んでいるだけで絶対にかかる費用です。
21,000円なら戸建てよりも安いじゃんってあなた・・
とんでもありません!
マンションは一般的には戸建ての1.5倍は維持費がかかるといわれております。
よって30年で維持費が1200万かかる羽目に・・・
なぜマンションが戸建てよりも維持費がかかるといわれる理由として、マンションで徴収する修繕費というのは、共用部分を修理するための費用であり、あなたの室内である専有部分に不具合があっても、毎月支払っている修繕積立金からお金を出すことができません。
仮にお風呂に不具合があったら、別途自分で支払う必要があります。
修繕積立金以外にも自宅用として、修繕費をためなければいけません。
更に管理人への管理費+駐車場代+固定資産税を追加すると、毎月4万以上は最低でも住宅ローン以外にかかるお金になってきます。
特にマンションの場合は、家賃よりも住宅ローンの支払いのほうが安くなりやすいですから、維持費を無視して購入すると、管理費修繕積立金が払えなくなり、総会で追い出される危険性もありますから、維持費を理解した上で購入するべきでしょう。
まとめ
この記事で伝えたいこと!
☑一戸建てにかかる維持費は「固定資産税・都市計画税」「10年保証が切れた後の建物修繕」「築20年後の設備交換リフォーム費用」の3つ
☑築30年間建売に住んだ場合、全部で800万円以上の維持費がかかる。住宅ローンの支払い以外にも、毎月2万円以上の修繕費をためておくのがベスト。
☑マンションは戸建てに比べて修繕費が1.5倍はかかる。維持費を無視して家賃より安いからといって即決して購入すると、管理費修繕積立金が払えなくなり、総会で追い出される危険性もある。(区分所有法59条)
新築戸建てには、購入価格も高いのに30年住むだけで更に800万円を払わないといけないよっておもいました?
賃貸に住んだほうがコスパがいいかもしれません。それも1つの選択肢といえるでしょう。
しかし、賃貸は家賃を払うだけで、自分の資産にはなりません。
持ち家は住宅ローンを払いながらも、資産を形成していることになりますので、購入する物件さえ間違えなければ、確実に賃貸よりもコスパが高いと私は考えております。
参考になればうれしいです。
物件購入には物件価格以外にもかなり高い諸経費がかかります。合わせてご覧ください。
→建売の初期費用はいくら?諸経費を100万円以下にする条件を元プロが解説