突然ですが、所有しているクレジットカードにキャッシング枠は付いておりますか?
キャッシングをした人は勿論、キャッシング枠を持っているけど、使ったことが無い人でもキャッシング枠が原因で住宅ローン審査がNGになる場合があります。
私たち成人している人をはじめ、アルバイトをしている大学生でも簡単に持てるクレジットカードですが、安易にキャッシング枠付きのクレジットカードを作りすぎると住宅ローンが通らなくなります。
今回はキャッシング枠付きのクレジットカードを作る事で起こる住宅ローンの3つの注意点及び改善策をご紹介させて頂きます。
Contents
借りていないクレジットカードを持つだけで住宅ローン審査NG?キャッシング枠の3つの注意点
キャッシング枠のココに注意
☑キャッシングを利用したことがある人は、審査上の印象が悪くなる。(キャッシングを利用している場合は借入れ額が減る。)
☑借金やリボ払いをしたことが無いのに、キャッシング枠で借入可能額が減る。(超重要)
☑キャッシング枠だけを解約してもCICに残っているのでNG。
1つずつ解説していきます。
キャッシングを利用したことがある人は、審査上の印象が悪くなる。(キャッシングを利用している場合は借入れ額が減る。)
銀行は住宅ローンの支払いが滞るリスクを極端に嫌いますので、住宅ローン以外に借金癖があるかを個人信用情報を元に確認します。
キャッシング枠を利用してカードで借入れを行ってしまった場合、CICを始めとする個人信用情報にキャッシング履歴が記録されますから、銀行にキャッシングを利用したことが必ずばれます。
昔キャッシングを利用して居たが既に返済している人も、住宅ローン借入後にキャッシングを利用する可能性がある=ローンの支払いが滞るリスクがあると言う事でマイナス評価にされてしまいます。
(これで審査がNGになることはなく、金利優遇などを決める際の印象が悪くなるだけです。)
では、実際にローン審査時にキャッシングを利用して居た場合はどうなるのでしょうか?
結論から言うとキャッシングによる月々の返済額が住宅ローンの返済比率の審査に加えられる=借入額可能額が極端に減ります。
仮に100万円を年8%の2年のリボ払いで借りている場合、月々45,227円です。
ここでリボ払いとリボ払い無しの借入可能額を比較します。
リボ払いを行うと借入額がどれだけ減るのか?
条件は年収400万円の人が審査金利4%の都市銀行で35年の住宅ローン審査するものとします。
400万÷12ヶ月✕35%(返済率)=116,666円が住宅ローンの支払いに使えるMAX額です。
(この額が増えるほど借入額が増えます。)
11.66万円÷4427(100万円を年4%で35年借りた際の月々の返済額)=2,630万(1万台は切り捨て)になりますが、リボ払いの怖いところはここからです。
400万円÷12=33.3✕35%=116,666円までが本来住宅ローンで支払いに使える額ですが、ここからリボ払いで支払っている45,227円を引かなくてはなりません。
116,666円ー45,227円(リボ代)÷4427=1610万(1万台切り捨て)
結果:月々45,227円のリボ払いをしていると、借入可能額が1,000万円以上減る。
キャッシングを行ったままだと、ローンの借入額可能額があっという間に1,000万円以上減ってしまいます。
これはクレジットカードでの借入れ問わず、車のローン・リース代も同じように計算されるので、家を買う人は車をローンで購入してはいけません。
家を買ってから車のローンを組みましょう。
手っ取り早く借入可能額が減っていることを解決する方法は、現在借りている額を現金で一括返済を行い、完済証明を銀行に提出するしかありません。
キャッシングしているのに住宅ローン審査を有利に進めたいから嘘をつく=一発でバレます。
残念ながら中にはこんな人もいて、
「奥さんに内緒でキャッシングしているんだけど、バレたくないから嘘を書いちゃえ!」
「キャッシングしていてもバレないでしょう。」
これは本当に辞めてください。
バレないと思うかもしれませんが一発でバレます。
もし、現在も借入れがあるのに、事前審査申込書に借入れ無しと嘘を書いてしまった場合は、それだけでローン審査が一発NGもあり得ます。(三菱とか容赦ないはず。)
とはいえ、夫婦に隠して借金をすると、夫婦喧嘩・最悪は離婚に発展するのでキャッシングをしていることを隠したい気持ちは分かります。
その場合は不動産屋にこっそりと教えてください。
不動産営業マンはこの辺の事情はよく分かってますから、借入れを残したままでもローンが通る銀行を探してくれます。
ローン審査が落ちた理由が、相手にバレたときの方が大事にになってしまいますよ。
借金やリボ払いをしたことが無いのに、キャッシング枠で借入可能額が減る。(超重要)
・借金なんてあり得ない!
・金利が10%越えるカードローンなんて組むはずが無い!
って思っている方でもキャッシング枠付きのクレジットカードを持っている場合、残念ながらあなたの借入可能額が減っております。
銀行によってキャッシング枠の判断基準が異なりますが、多くの銀行が採用しているのは、キャッシング枠50万円に対して月1万円を借入れしている状態と同じになります。
100万円のキャッシング枠なら月2万円のローンを組んでいることと同じになるって事です。
上記の計算で100万のキャッシング枠を持っている人の場合だと、借金をしていないのに2180万円しか借入れが出来ません。
知らない間に借入可能額が500万円も減っていることになります。
更に恐ろしいことに、キャッシング枠って簡単に作れる上、カード払いを使っているとキャッシング枠って自動的に増えてしまいますので、そのたびに住宅ローンの借入可能額が減っていきます。
怖くないですか?借金していないのにですよ。
キャッシング枠を持っている人が住宅ローンでは不利になる理由は簡単でして、今はお金を借りたことが無い人でもキャッシング枠を持っている=将来簡単に借入れができる人と判断されてしまうからです。
これがクレジットカード会社の戦略でもあるわけですね。
今は借入れが興味なくてもいつかカードで簡単に借入れができるようにキャッシング枠を持たせておくって思想が、住宅ローン審査ではNGなのです。
キャッシング枠だけを解約してもCICに残っているのでNG。
ネット上のクレジットカード系の情報などを見ていると
「キャッシング枠だけを解除すれば住宅ローンではOK」ですと書いてある場合がありますが、これは完璧にNG。
キャッシング枠の解除だけではダメです。
キャッシング枠だけを解除してもCICなどの個人信用情報機関にキャッシング枠を所有していた履歴が残ってしまっているので(5年間は)キャッシング枠だけを解除だけじゃダメなんですね。
学生時代に大量にキャッシング枠だけで年収の1/3を越えるクレジットカードを作りすぎてしまいの場合は、それだけで住宅ローンの取り扱い不可ってなることも十分あり得ます。
クレジットカードが原因で住宅ローンの審査が通らない場合の対策3選
クレジットカードが原因で住宅ローンの審査が通らない場合の対策3選
☑キャッシング枠のクレジットカードを解約しただけではダメ!解約証明書を銀行に提出する。
☑利用するクレジットカード以外は全て解約する。
☑キャッシング枠があっても返済比率の審査が緩いフラット35を利用する。
1つずつ解説していきます。
キャッシング枠のクレジットカードを解約しただけではダメ!解約証明書を銀行に提出する。
キャッシング枠だけを解除するのはNGとお伝えしましたが、ではキャッシング枠付きのクレジットカードを解約すればOKになるかとそれも違います。
住宅ローン審査においてキャッシング枠を解除するためには、キャッシング枠のクレジットカード解除に加えて解約証明書を銀行に提出する必要があります。
解約証明というのがポイントで、クレジットカードを解約したからといってすぐにCICなどに掲載されるとは限りません。
そのため我々がいくらキャッシング枠付きクレジットカードを解約したって口頭で伝えても、銀行が書類確認しようもありませんから解約だけではダメです。
そこでクレジットカード会社に解約を伝える際は、解約証明書を取得する必要があります。
解約証明書は通常解約後から1週間程度で書類で郵送されますが、電話を受けた担当者のミスにより書類が届かない可能性も0ではありませんから、必ず電話の担当者の名前を確認するようにしてください。
昔、Amwayの空気清浄機+浄水器+サプリメントを購入した際にキャッシング枠のクレジットカードを作ったことがありまして、クレジットカードに解約証明書の発行依頼をしましたが一向に送られてこないという経験がありました。
幸い担当者の名前を聞いておりましたので、確認後失念していた様子です。
担当者の名前を聞くと、トラブルがあってもすぐに対応可能になりますのでオススメです。
利用するクレジットカード以外は全て解約する。
住宅ローンを通す上では、クレジットカードはマイナス評価でしかありません。
カードを持ちすぎている故に、印象が悪くなる金融機関も過去の経験上ありました(信金さんなど)
学生時代の時になんとなく作ってしまったクレジットカードを含めて、基本的に利用しない全てのカードを解約することを強くオススメします。
その際も解約証明書を取得するようにしましょう。
キャッシング枠があっても返済比率の審査が緩いフラット35を利用する。
キャッシング枠のクレジットカードを保有することは、住宅ローン審査にとってはマイナス評価でしかありませんが、中には公共料金などをクレジットカードのポイント目当てでリボ払いを利用して居る方も中には居るでしょう。
そんな方には、都市銀行の住宅ローンだと審査金利が3%~4%高すぎて借入れ額が伸びませんから、1%台の実効金利で審査が出来るフラット35を利用する事をオススメします。
フラット35のH30年12月の審査金利は1.41%です。
400万円の借入額だと3,860万円まで借入れが出来るわけです。
都市銀行と比べてもその差1,200万円も借入可能額に差が出ます。
仮にキャッシング枠を100万円を持っていると月2万分の借入れをしても、3,200万円まで借入出来るわけです。
キャッシング枠やリボ払いを利用しても、フラット35を利用すれば借入れ出来るようになります。
年収が低い20代がフラット35のフルローンで得する3つの理由と注意点を元プロが解説
1日で住宅ローン審査がNGなら個信ブラックかも。クレジットカードで事故っていた場合は住宅ローンは諦めるべき?
クレジットカードを解約した・キャッシング枠を解約したにもかかわらず、ローン審査後1日以内にでNGが出た場合は99%個人信用情報がブラックです。
その場合は、CICなどに言って個人信用情報の開示を行う必要があります。(原因把握と言う事で)
CICを開示した結果、クレジットカードによる引き落としが出来なかった等の事故「異動」が付いていた場合は、残念ながら普通の住宅ローンで借入れすることが難しいでしょう。
但し、絶対借入れが出来ないわけでもありません。
どうしても家が欲しいって方は
異動だと住宅ローンは絶対無理?クレジットカード事故案件を通す方法を解説します。を参考に審査を進めることをオススメします。
まとめ
この記事で伝えたいこと!
☑キャッシングを利用して居ると住宅ローンの借入額が一気に減る。月4万円の支払いのリボ払いで1,000万円が借りられなくなる。車のローンも同じなので家を購入する前のローンは気をつけよう。
☑借入れが無くてもキャッシング枠を所有しているだけで50万円につき、月1万の借金をしている事になる。住宅ローンを組む上では不利にしかならない。
☑キャッシング枠を解約しただけではNG。クレジットカードも解約し、更に解約証明書を銀行に提出することで初めてキャッシング枠のマイナス評価が解除される。
クレジットカードは簡単に作れてしまうので、多くの人は使っていないクレジットカードでも、住宅ローンに影響があるのかと非常に驚いている人が多かったです。
最近ではクレジットカード会社だけでは無く銀行カードでもキャッシング枠の勧めてきますから、これから結婚予定で住宅購入を考えている人は安易にクレジットカードを作らないようにしましょう。
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