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土地探し、土地購入注意事項

私道を購入で失敗する理由は?メリット・デメリットを元不動産屋が解説【まとめ】

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安い家や分譲地を探していると、前面道路が私道の物件が目に付くのも珍しくありません。

私道の物件は公道に接続している物件に比べて安く購入出来るというメリットがありますから、新築が欲しいけど土地代を安くしたいっていう場合は私道の物件が1つの選択肢になります。

 

ただ私道はみんなで所有している道路という複雑な権利上、非常に取扱いが難しい不動産です。そのため私道に関する近隣トラブルや最悪は裁判になる例も珍しくはありません。

私道の物件を購入・検討するにあたっての基準になるメリット・デメリットを元不動産屋がご紹介させていただきます。

 

ココに注意

これからご紹介する私道は、分譲地よりも、私道の中にあるぽっと出の売地を購入する人向けの記事になっております。

ただ分譲地でも当てはまる事例もありますので、ご参考になれば幸いです。

 

私道の4つのメリット

通行人・通行する車が少なく静か。道路内で子供達を遊ばせることができる

 

私道は土地所有者(1人~複数人)が所有している道路という形態をしている土地です。

公道など市や区が管理している道路ではないので、私道を市などに採納しない限り、権利を持っていない人がいつでも通行ができる道路ではありません。

更に、私道はそもそも起終点が公道になっていない通り抜けができない道路が多く、そもそも車の通行や歩行をするのは私道に接している土地を所有している住民ぐらいです。

 

私道に接している住民しか通行しないのであれば、公道のようにいつどこでも不特定多数の通行がある道路よりも静かだし、車の通行も少ないので道路内で子供を遊ばせることも可能。

実際に多くの分譲地では私道内で複数の世帯の子供達同士で遊んでいるのをよく見かけます。

もしこれが公道だった危ないし、迷惑極まりありません。

 

通行の少ない私道だからできる子供たちのコミュニケーションの場として使えるのが、私道の1つ目のメリットといえるでしょう。

 

私道に接している土地の評価は通常よりも低いため安く買える。

 

私道は相場の70%~80%程度の坪単価になることが多く、「立地・学区重視、一生永住だわ・でも予算足りない」という人には私道は立派は1つの選択肢といえます。

私道が安い理由としては、デメリット部分でも解説しますが、私道所有者全員に通行・道路掘削の許可を取得しなければ、購入者が見つからない、トラブルが起きやすい物件なので、建築や売却などの土地利用が難しいといわれているからです。

ただ1度家を建てて、永住するっていう話であれば、私道による近隣トラブルさえおきなければ 良い買い物だといえるでしょう。

 

道路に設置する電柱・支線の土地使用料がもらえる。

 

私道の権利を所有し、私道内に電柱や支線があった場合は、私道の敷地を貸しているとして、電力会社から電柱1本につき毎年1,500円をもらうことができます。

支線も同額。

実際にはもらった1,500円を持分案分し仮に1/3であれば、電力会社から指定された口座に500円が振り込まれます。

 

一方で、公道の物件で電柱や支線の土地使用料をもらうためには、敷地内に電柱や支線を入れなければもらえないので、私道は敷地内に電柱を入れなくてもお金がもらえる点ではメリットの1つといえるでしょう。

 

私道持分の一部を売買して売却益を得られる

 

私道の最大の利点というのは私道持分も売却できるうえ、私道の権利が喉から手が出るほど欲しい人に高く売れるというの点です。

 

私道を利用するには、原則持分を持っている人がその持分に応じて利用・負担をするものです。

私道の権利を持たずにして、私道に接続している土地に住んでいると、「権利がないのに通ってるんじゃね!」とか言われたりして、道路を利用するたびに不都合なことが生じたりするので、私道所有者に対抗するために私道の権利が欲しいわけですよ。

供給が希少で需要のあるものが高く売れ、供給数よりも需要がないものが安くなるという商売の原則がありますが、まさしく該当しますよね。

 

仮に私道の権利を1/3を持っていた人が、私道の権利を持っていない人に1/6を売ってあげるってなった時に、通常50万円の価値だとしても、100万、いや!300万でも買うっていうなるわけです。

私道の権利を分けて売るだけで、臨時収入を得ることもできたりします。

また、これは個人的に超嫌いなパターンですが、私道の土地を売りたい人が、ほかの私道の所有者に掘削承諾書を取得するために、承諾書に印鑑押印と添付書類で印鑑証明書を渡すという条件で50万払え!とごねて、売るためには仕方なしに言い値を払ってしまうケースもまれにあります。

 

印鑑押さないから!で金がとれるのが私道です。

 

私道の5つのデメリット

ライフラインの接続には掘削承諾書を私道所有者から取得しないといけない。

 

ここからは購入する際のデメリットです。

基本的に私は私道NG派なので、ここは強く書いていきます。

 

私道は、道路のような形状をしているものの複数の権利者が所有している土地にしかすぎません。

人様の土地を掘るためには私道の所有者から掘るための掘削承諾書を取得しなければなりません。

私道を何のために掘るかというと、建築する予定の家やアパートなどのライフラインといわれる(水道・下水道・ガス管)などの埋設管を購入した土地に引き込むためです。

そのためには私道を掘る必要があります。

 

不動産屋の実務では、掘削承諾のない私道の物件は基本購入しません。

くれぐれも掘削承諾書がないのに私道の物件を購入すると、上水道・ガスなどが敷地に引き込めず、家が建てられないという失敗をします。安いから即購入だけはやってはダメ。(失敗理由1)

 

私道は条件を満たさないと固定資産税が徴収される。(セットバック部分は要注意)

 

私道は固定資産税が課税される?固定資産税を非課税にする3つの条件でもお伝えしている通り、公共用に供する道路として認められる道路でなければ、固定資産税が課税されてしまいます。

 

道路をふさぐなどは、私道を公共用とではなく私用としてしか使っていないとみなし、固定資産税の課税対象になります。

公道であれば固定資産税は課税されないので、税金面でもデメリット。

狭い私道を購入すると、道路の中心から2mまで敷地後退をするセットバックを行う必要がありますが、セットバックで道路になった土地をそのまま放置しておくと、セットバック部分に対して固定資産税が課税されてしまいます。

 

セットバック部分についても、必ず地目を宅地から公衆用道路に変更しておきましょう。

 

車の違法駐車問題。道路交通法では取り締まりができない

私道の違法駐車問題は厄介です。私道内に駐車されていたら、警察に言えば駐禁でレッカーで運んでくれるって思ってませんか?

 

残念ながら、私道は公道と違い、所有地とみなしているため、道路交通法にて駐車禁止を取り締まることはできません。(失敗理由2)

 

私道内の車やバイクが邪魔な場合は、車庫法で対処し、できなければ法的手段というのが一般的な流れです。

車庫法と法的手段の流れは、私道の違法駐車されたら泣き寝入り?私道が塞がれた時の2つの対処法でご紹介しておりますが、はっきり言って本当に大変。

もし物件を検討している物件の内見時に何度も私道内で車が止まっているのであれば、辞めておいたほうが良いかもしれません。

 

私道負担・道路復旧費の一部を負担しなければならない

 

道路のアスファルトにヒビが入ってしまったりすると、道路を復旧しなければなりません。

公道は市・区が管理しているので、治すのにお金はかかりませんが、私道の場合は私有地でもある為、市などから補助金が出たとしても、持分に応じて補修費の一部を負担が必要になります。

 

よく言われる私道負担というのはここの事です。

ココに注意

私道所有者の中に税金を滞納している人がいる場合、自治体によっては補助金が出ません。

すべて実費で持分に応じて補修する必要があります。

 

私道所有者による既得権益が存在する(土地利用に制限が生じ、土地価格が下落する。)

 

ずっと昔から住んでいるから!ここはこういうルールなの!という後から来たんだからルール守れよっていう既得権益がありますが、私道は道路にも持分があることから、その傾向が強くできます。(失敗理由3)

例えば、私道に車を通したくないから、家の土地に車庫を作ってはいけない!とか、承諾料はお金を払わなければならないなど、私道によってさまざま既得権益があります。

 

当然このような私道は少ないですが、0ではありませんので注意が必要です。(私も6年で1度ほど体験。)

厄介なのは、役所に行ってもその私道ルールが全く分からないってこと。(記録がないんです。)つまり建築基準法上では無効です。

売却する際にが、私道内ルールを重要事項説明書にも記載しなければなりませんから、土地利用が制限されてしまい、当然土地価格も下落します。

 

まとめ

 

この記事で伝えたいこと!

☑私道のメリットは「交通量が少なく閑静な土地」「土地利用がしずらいので土地価格が安い」「電柱などの敷地利用料がもらえる」「私道の権利を高く売れる場合がある」の4つ

☑私道のデメリット「掘削承諾書が取れなければ家は建てられない」「固定資産税が課税される」「違法駐車が取り締まれない」「道路補修などの費用の負担がある」「既得権益が強く存在する」の5つ。

☑私道で失敗する理由は、私道所有者と権利関係のトラブルによるもの。分譲地以外の私道の物件を購入するなら、私道所有者の数が少ない物件を検討するのが吉。

 

 

私道は不動産業者でも取り扱いが難しい案件な上、私道所有者が多ければパスするような物件です。

100万~200万円ぐらいの差で公道の物件が購入できるのであれば、多少条件が悪くても公道の物件を購入したほうが良いという意見をもって終わります。

それくらい不動産は前面道路が大切なんです。

 

建売などの分譲地の位置指定道路との違いは協定道路とは私道?それとも位置指定道路?それぞれの違い元不動産屋が解説をご覧ください。

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